流行病への備えの国際デー 12月27日
2020-12-26
報 道 部

続く新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の大流行は、重大な感染症や流行病が人類の生命に壊滅的な影響を及ぼし、長期的な社会・経済発展を著しく損なうことを示した。世界的な保健危機の脅威は、すでに過負荷で稼働している保健システムを圧迫し、さらに世界のサプライチェーンに混乱をもたらし、女性や子どもを含む人々の生計、そして最も貧しく最も脆弱な国々の経済に、とりわけ深刻な打撃を与えた。
世界は、弱い立場にある人々や脆弱な状況にある人々を支えることができる、強靱で健全な保健システムを構築することを切に必要としている。
国際社会が関心を払わなければ、今後発生する流行病は、その強度と深刻さにおいて過去のものを上回る可能性がある。流行病の予防と対応の有効な措置として、地方、国、地域、世界の各レベルで流行病に関する認識を高め、情報、科学的知識、最良の慣行を交換し、質の高い教育・啓発計画を実施することは、きわめて重要な意義を持つ。
流行病の管理と基本的サービスの中断の防止に関する手法において得られた教訓を活用して流行病の予防活動を強化し、備えの水準を高め、発生しうるいかなる流行病に対しても、できるだけ早期に最も適切な対応策を講じることが必要である。また、人の健康、動物の健康、植物の健康の各部門の間、ならびに環境部門とその他の関連部門の間の協力を促進しうるワンヘルス・アプローチの価値を認識することが極めて重要である。
国際協力と多国間主義は、流行病への対応において重要な役割を果たす。流行病管理の各段階において、私たちは、一人ひとり、地域社会と国、地域組織と国際組織の間でパートナーシップを築き連帯を強化することの重要性、ならびにこの点においてジェンダー平等の観点を考慮することの重要性を強調する必要がある。
国連システム、とりわけ世界保健機関は、その任務の授権に従って流行病への対応を調整するうえで、また《2030年アジェンダ》を推進する目標に沿って、感染症や流行病の影響を防止・軽減・除去するための国、地域、国際の各レベルの取り組みを支援するうえで、鍵となる役割を果たす。
私たちは、各国政府の主要な役割と責任を認識するとともに、世界的な保健課題への対応における関連の利害関係者の不可欠な貢献、とりわけ世界の保健従事者の多数を占める女性の貢献を認識する必要がある。
国連加盟国は、包摂的で平等かつ非差別的な参加を確保することを約束し、とりわけ最も感染しやすい弱い立場の集団や脆弱な環境にある人々に特別な注意を払う。
国連総会は、すべての加盟国、国連システムの各機関およびその他の世界的、地域的、準地域的な組織、ならびに民間部門と市民社会(非政府組織、学術機関、個人およびその他の関連の利害関係者を含む)に対し、教育と認識向上の活動を通じ、各国の状況と優先事項に応じて、毎年適切なかたちで流行病への備えの国際デーを記念し、もって予防、流行病への備え、ならびに流行病に対応するためのパートナーシップの構築の重要性を強調するよう呼びかけている。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は人類の悲劇である。しかしそれは、一世代に一度の好機をも生み出した。これは、より平等で、より持続可能な世界を再建する好機である。この大流行への対応、ならびにそれ以前に広く存在していた不満への対応は、すべての人に平等な機会を創出し、すべての人の権利と自由を尊重する「新たな社会契約」と「グローバル・ニューディール」の基盤の上に築かれなければならない。
国連事務総長アントニオ・グテーレスネルソン・マンデラ年次講演『不平等の蔓延を解消する:新たな時代の新たな社会契約』
出典:国連P.R.I.D.E. P.R.I.D.E.